May
18th
Tue
18th
プラトンやアリストテレスの時代の政治(ポリティカ)は、倫理(エティカ)と同じことであった。彼らが理想的な政体を追求してやまなかったのは、当然である。そして、中世。トマス・アクイナスは、プラトンやアリストテレスの思想にキリスト教の考えを加えたので、倫理はますます、地上的なるものから離れてしまった。それ以降、政治は倫理も意味するということを、長い間西洋は疑わないできたのである。
マキャヴェッリの独創性は、この、長年つながったままで本来の性質まで変質してしまった感のあった政治と倫理を、明快に切り離したところにあった。そして、この切り離し方こそ、ルネサンスであったのである。
マキャヴェッリの独創性は、この、長年つながったままで本来の性質まで変質してしまった感のあった政治と倫理を、明快に切り離したところにあった。そして、この切り離し方こそ、ルネサンスであったのである。
— 塩野七生「我が友マキアヴェッリ 3」P.14